キューティクルがきれいに整い、内部のコルテックスがしっかり詰まった状態を再現。
光沢・しなやかさ・弾力がそろった、髪本来の“理想的なコンディションです。
日常的なヘアケアで守られており、熱・摩擦・薬剤の影響もほとんど受けていないため、カラー・パーマの結果が安定しやすいのが特徴。
お客様に“髪の基準値”を理解してもらう際に最適で、他のダメージモデルとの比較で、髪の変化を視覚的に伝えられます。
この毛髪模型と実際の髪と照らし合わせてみましょう。
表面は、キューティクルもキレイに並んでいて、閉じている状態です。
よく見る電子顕微鏡写真ではこのような状態です。この写真はよく見られているでしょう。
このような健康毛は、
●ツヤ感・・・・ツヤがあり無色透明なキューティクルが光をきれいに
反射させてくれます。
●うるおい・・・潤いは充分あり、水をはじきます。
●手触り・・・・キューティクルが閉じている状態で、つるつるの手触です。
●弾力・・・・・もちろん弾力があります。
毛髪内成分の量です。毛髪模型では、ライトグレイ色で表しています。
ライトグレイ部分のマトリックス(間充物質)に含まれる主な成分の量です。
健康毛を100とします。
●コルテックス量 100
●PPT(タンパク質) 100
●メラニン量 100
●セラミド(CMC脂質 100
●水分量 100
●18-MEA(表面脂質) 100
●ツヤ感 100
このような状態が健康毛です。
日常生活の中で少しずつ進む、ごく軽度のダメージを再現したモデルです。
紫外線・ドライヤーの熱・ブラッシング・摩擦などによって、キューティクルがわずかに乱れ、内部の水分保持力が低下し始めた状態を表現しています。
見た目にはまだ大きな変化がなく、表面も比較的整っていますが、内部ではエイジングの初期段階や環境ストレスの蓄積が始まっており、
カラーの褪色が早くなったり、手触りのわずかな roughness(ざらつき)が出るのが特徴です。
毛髪のダメージが進むと、手触りが悪くなり、ツヤ・うるおいがなくなります。
ローダメージでは、キューティクルも開き始めています。
このような状態になると、
●ツヤ感・・・ツヤはやや悪くなります。
●うるおい・・・水をやや吸い込みます。乾燥している状態となってきます。
●手触り・・・ゴワついてきます。ブラッシングの時に静電気が起きやすくなります。
●弾力・・・ややコシが弱くなります。
毛髪内成分の量の変化。毛髪模型では、ライトグレイ色で表しています。
毛髪のダメージが進むと、セラミドをはじめとする脂質、NMF、メラニン色素、PPT(タンパク質)等の重要な成分が分解されて流出していきます。流出部分は黒色で表しています。
これも、アバウトな表現になりますが、前回書きました健康毛のピンク部分のマトリックス(間充物質)に含まれる主な成分の量を100%とした時の量と比較します。
●コルテックス量 90~95
●PPT(タンパク質) 90
●メラニン量 95~97
●セラミド(CMC脂質)85~90
●水分量 90~95
●18-MEA(表面脂質) 85~90
●ツヤ感 90~95
ダメージの進行とともに、毛髪強度も低下していきます。
ローダメージからミドルダメージにかけては、毛髪強度の低下も大きくなります。
紫外線、熱、摩擦、カラーの繰り返しなど、日常生活と施術の両方で蓄積した“中程度のダメージ”を再現したモデルです。
キューティクルが部分的に浮き、内部の水分保持力が低下し、手触りが少しザラつく・広がりやすい・カラーが早く褪色するなどの傾向が見られます。
エイジング毛の初期〜中期にも近い状態であり、美容室で最もよく出会う髪質のひとつ。
“処理剤を使う理由”“ケアを続ける必要性”を説明する際、最も説得力が高いモデルと言えます。
ミドルダメージでは、キューティクルのキズや剥離も進んでいます。
当然、さらに手触りが悪くなり、ツヤ・うるおいがなくなります。
このような状態になると、
●ツヤ感・・・ツヤにちらつきが出てきます。
●うるおい・・・水を吸い込みやすくなり、乾燥している状態となってきます。
●手触り・・・・ゴワゴワしてきて、ブラッシングもしにくくなります。
●弾力・・・・・コシが弱くなります。濡れた状態で引っ張ると極端に伸びる場合もあります。
これも、アバウトな表現になりますが、健康毛の成分を100%とした時の量と比較します。
●コルテックス量 70~80
●PPT(タンパク質) 65~70
●メラニン量 70~80
●セラミド(CMC脂質) 55~65
●水分量 65~75
●18-MEA(表面脂質) 50~60
●ツヤ感 65~75
このような状態がミドルダメージ毛といえるでしょう。
ミドルダメージくらいから、枝毛が目立つようになります。
コルテックスは、葉巻状の形をしていて、縦方向につながっているために、毛髪は引っ張っても簡単に切れませんが、横方向は、コルテックスにあるCMCでくっついているので、縦方向と比べると、引っ張りの強さは弱く、枝毛など裂けやすい性質を持っています。
ブリーチや縮毛矯正の繰り返し、高温アイロン、強い摩擦などによって、キューティクルが大きく崩れ、内部のコルテックスが流出した状態を再現しています。見た目や触感でもはっきりと傷みがわかり、
・ひっかかり
・パサつき
・極端な広がり
・薬剤ムラ
などが出やすいのが特徴。
施術時にリスクが高い状態で、“適切な処理剤がないと危険”“今の髪の限界点”を視覚的に説明できる重要なモデルです。
お客様にとって理解しづらいダメージの深刻度を、一瞬で理解してもらえる実用性の高い教材となります。
ハイダメージの説明です。
ポーラスヘア(多孔性損傷毛)と呼ばれる毛で、マトリックスがかなり流出してしまった状態です。キューティクルが開いていてキズができ、剥離しています。
このような状態になると、
●ツヤ感・・・ツヤがなく白茶けている状態になります。
●うるおい・・・タオルドライでも表面が乾くほどパサツキがひどくなります。
●手触り・・・・キシキシした感じで、手グシでも引っかかる状態です。
●弾力・・・・・・濡れた状態で引っ張ると切れる毛がでてきます。
さらに、枝毛や切れ毛が多くなります。
ライトグレイ部分の毛髪内成分量の変化です。
見て、ご覧のように成分はかなり流出して少なくなっています。
いつも、アバウトな表現ですが、健康毛の成分を100%とした時の量と比較します。
●コルテックス量 40~50
●PPT(タンパク質) 35~45
●メラニン量 40~50
●セラミド(CMC脂質) 20~30
●水分量 35~45
●18-MEA(表面脂質) 10~20
●ツヤ感 30~40
このような状態がハイダメージ毛といえるでしょう。
健康毛からダメージが進むと、比較でお分かりのように、手触りが悪くなり、ツヤやうるおいがなくなります。また、毛髪内成分のセラミド、メラニン、NMF,PPT(タンパク質)が流出してしまいますので、髪の強度や弾力も失われていきます。
毛髪を診断してダメージレベルを把握して施術をすることは重要です。
言葉だけでは分かりにくかった説明を、これからはキュプリカを使い毛髪診断をして、どのような施術をするのかの説明(メニュー選択や薬液選択、サロントリートメントシステムの必要性など)をして、対策をしっかりわかりやすくお伝えすることが重要ではないでしょうか?
毛髪模型を使うと、お客様に分かりやすく伝えることができます。そして、お客様に気付いてもらうことで、お客様自身がキレイになりたいと思います。ここから、お客様とお店とに信頼と感動が生まれてくるのではないでしょうか?